備忘録 映画 『カフェ・ソサエティ』

観た日:2020/07/14

 

 ウディ・アレン監督の『カフェ・ソサエティ』を鑑賞した。

 

 煌びやかな1930年代のアメリカ、ハリウッド・ニューヨークの美しさと輝きを感じられる。

 奇抜な展開は一切なく、気軽に楽しく鑑賞できる映画だと感じた。

 

 主人公の兄や母などの行動や言動の可笑しさに笑ってしまうが、短い登場時間でキャラ付けがなされていて感情移入もしやすく、話の世界の面白さが広がっている。

 他にも、恋愛のタイミングの重要性や、恋の葛藤など、万人受けする箇所が多い。

 

 特に、主人公や、ヒロインが、別の世界線「if」を想像してしまうところは、だれしもが共感できるだろう。

 「if」は、想像の産物だから美化されてそちらの選択肢の方が良い様に見える。そうだと分かっていても、ふと考えてしまうのが人間の性なのかもしれない。

 

 個人的には、この主人公や家族がユダヤ人な所も面白かった。いかにもアメリカで実力でのし上がりそうである。

 ユダヤ教をよく知っているとより楽しい。お祈りの話や過越しの祭りなど。

 主人公の兄はお気に入りになった。自分の生きたいように生きてスッと死んでいく。正しいとは言えないが、軸があってブレない。

 エネルギッシュな時代を描いた映画は、観ていてワクワクするし、自分に活力を与えてくれるので特に好きだ。人々の夢と野心と欲望と悲哀が入り混じっているのがチラチラ見えるのも良い。エネルギーがあるからこそ、人は夢や野心を抱けるのだと思う。

 

 サクッと娯楽作品が観たいと言う時にピッタリの映画だ。多分2回目を観ても楽しい。

 機会があればまた観たいと思う。