狭いコミュニティに縛られるな

 

 今回は人間関係の話を少ししたいと思う。

 

 私は大学に入って、2年間、どうもウマが合うというか、心から一緒にいたい、楽しいと思える人と出会えていなかった。

 普段講義を一緒に受けている友人も、サークルの友人も、良い人達で、それなりに楽しいのだが、纏う空気、趣味嗜好や価値観が、微妙にズレていた。

 

 どうももどかしい、中高の友人などと話したり遊ぶ方が楽しかった。大学で毎日講義を一緒に受けている友人よりも、高校の時の塾で出会った、一緒に過ごした時間は少ない友人の方が気楽で心地良くて話が盛り上がった。

 

 私の入った大学には、上品で下品野蛮キテレツ下ネタの通じない人間しかいないのかと一時期本気で疑っていた。それに、真剣に学問と社会問題について議論したがらないのかと勝手に失望もした。身勝手にも、大学では真剣に学問と社会問題を憂慮思案している人間に出会えると思っていたから。

 

 しかし、去年の秋頃から、ゼミの友人や、留学で出会った友人たちとは、とにかく話があったし一緒にいて楽しかった。ざっくばらんに語り合えた。

 

 同じ大学にこんなに思考の合う人が眠っていたのか、どこに隠れていたのか?と首を傾げる位に。

 

 前置きが長くなったが、結局言いたい事は、コミュニティの変化は大切って事だ。

 

 ゼミはともかく、留学仲間は、自分が留学を選ばなければ出逢えなかった。

 

 自分の今いるコミュニティ、場所が合わず、悩んでいるなら、不愉快なぬるま湯にずっと浸かり続けるのをやめて、新しいコミュニティを見つける事をした方がいい。

 

 学生の間は、毎年クラス替えがあったり、バイト先があったり、講義のグループワークなんかがあって、新しいコミュニティや人間関係に出会いやすく築きやすいと思う。

 

 社会人はどうか?私はまだ社会人ではないので断定はできないが、昔読んだ本には『「家」と「会社」の往復ばかりで、その2つのコミュニティしかない人が多い』と書かれていた。

 

 ネットでも趣味でも習い事でも何でもいいと思うが、自分の人間関係を狭くしない方がいいと思う。どうかこの文章を読んだ人には、複数の居場所を持っていてほしいと思う。

 一つのコミュニティが居心地悪い時、他のコミュニティが自分を支えてくれるだろう。また、今は良い環境でも、その場所が自分にとって精神不安定材料になった時、他のコミュニティがあった方がいい。

 偏重と依存は良くない。世界を狭めないで欲しい。

 

 重く構えなくても、現代にはインターネットがあるからね!新しい居場所もコミュニティもすぐに出会える。

 代わりにはインターネットのコミュニティは、破壊もこじれもしやすいように思う。変に気を病み過ぎないで欲しい。

 

 病んだら逃げろ。

 

 一つの居場所が消えたとして、社会にはまだまだ沢山の広場があるよ。

 

 ただ一つ注意して欲しいのは、新しいコミュニティが居心地良いからって、今までのコミュニティを全て疎かにすることはしないで欲しい。全部をずっと維持しろとは言わない。それは多分不可能である。

 それでも、長い付き合いがあったコミュニティ、一時は深く付き合った人間関係をすぐに断ち切るのは良くない。昔からの友人や人間関係も大切にすることが、健全な社会性に繋がる。

 中学高校と良い思い出がない、それまでの自分を捨てたい、という時も、1.2人あるいは少しの人間関係は保てるなら保った方がいい。

 一度断ち切った人間関係の再構築は難しいのだ。時が経てば、また良い関係を築ける可能性もある。

 

 多分そういう話。

 

 マトマリガナイ。精進します